IMPRESSION WEDDING STYLE COUNSEL

私がPARTY COUNSELを仕事にした理由は、おそらく私の祖母や母からの影響ではないかと思います。 中学生の頃祖父と祖母と同居したことがあります。
祖父と祖母はいつもお客様を自宅にお招きしていました。
祖母はとても整理整頓が行き届き、とても趣味がよく、主婦の鑑のような人でした。
政界、実業家、文化人、時にはお医者様やお茶のお家元までもお招きして、お一人お一人を心から楽しまれるよういつも考えている人でした。
決して美人ではありませんが会話が楽しくユーモアもありいつもに気持ちよく接する人でした。新派の花柳章太郎さんは彼女がとても魅力的だからといって祖母をモデルにお芝居にしたことさえありました。内助の功とは祖母のような人を言うのだなーと子供ながらその光景をいつも尊敬して見ていました。
庭を綺麗に掃いて水をまき、玄関には季節の花を沢山活け、その日のイメージのお香をたいて料理や器を楽しみます。
それに清元が大好きでお三味線の音まで聞こえてくることもありました。
「今日はこの着物で良いかしら?」と小さな私に聞いては教えてくださったのを懐かしく思います。
人をお招きしてお客様共々楽しんでいる姿は今でも私の心に焼きついています。


IMPRESSION WEDDING COUNSEL は始めてからそろそろ20年になりました。
20年前ホテルオークラにいらした橋本常務から「ホテル学会の社長さん方20人程お集まりになるから貴方の仕事の話をしてくれないか?」と電話がありました。
もちろん喜んでお話しを引き受けました。
題名は「ホテルにおける色彩の使い方」をお話ししたことを思い出します。
その当時はどこのホテルでも白のテーブルクロスだけを宴会やパーティで使っておりました。景気の良い時代でしたので、大手のホテルは「とてもいいですね。」とはいったものすぐに実行したいとの依頼はその日はありませんでしたがハウスウェデイングで有名なリビエラ(前白雲閣)堀江社長から「是非色を使って結婚式をプロデュースして欲しい」と終ってからお話しがありました。
早速大きなプレゼンテーションボードを何枚も作り本社に伺いました。
大会場にはシェフ、営業スタッフ、宣伝、衣裳、美容、お花屋さん、で婚礼責任者20名全員が大きなテーブルを囲んで待っていてくださったのには驚きました。
そのスピードの速いこと、飲み込みの早い堀江社長には若かった私は驚き、感心したものでした。
テーブルクロス7色、ナフキンも同じ色、フラワーアレンジメント、それに合った衣裳等全てトータルコーディネートし、PINK WEDDINGなど7種類作りました。広告展開、社内刷りのポスター撮影など、次から次へ新しい企画と、思う存分お仕事をさせていただきました。
その評判や売上がこの業界の評判となり我ながら驚いてしまいました。
堀江社長も私もあちらこちらから講演が入り歩き回りました。
今では殆ど全国の方々がカラー&テーマを使ったWEDDINGを行っています。
カラーウェデイングがかなり評判になった頃、堀江さんのバンケットでホテル学会のご夫婦が集まるフォーマルパー ティを開催することになりました。そのパーティ前日は夜中の2時まで堀江さん初め、スタッフの人たちと完璧にデコレーションし、クロスにアイロンをかけたり、演出を考えたり、時間の立つのも忘れるほど夢中でした。
地下のバンケットホールでしたがイメージはまるでガーデンパーティのようになるようにデザインしました。10人がけの円テーブルの上に160cmぐらいの木を真ん中にそれぞれ置き、それに季節の花や蝶、鳥を沢山つけたのも。こんな無理なことを「面白い!!面白い!!先生是非好きなようにしてください」といって下さったのです。
この日にお呼ばれされたご夫婦達は必ず、ご主人様が奥様の椅子を必ず引くように。
狭い階段を降りていく間に紳士淑女になるよう音楽でマジックをかけたのです。低く甘い女性の「貴方に夢中」というスローテンポのJAZZをかけたのを思い出します。結果はもう答えを出さなくてお分かりですね。
ご主人全員が奥様のために紳士のように椅子を引いたのです。私はカーテンの後ろでその光景をみて涙が零れ落ちたのを思い出します。
楽しみ方を知っているゲストは夜遅くまでくつろいで楽しんでくださいました。
次の日からどこのホテルも色のテーブルクロスを作り始めたのは当然で嬉しい思い出となりました。
いまでもハウスウェデイング・リビエラさんは日本でも一番といっても過言ではないぐらいのポジションを押えています。それは現在の渡辺社長、副社長はじめスタッフの方々が正しいコンセプトをもとにお客様に心をこめたWEDDINGを提供なさっているからでしょう。


さてIMPRESSIONは企業、個人のお客様に対して特殊なコンサルティング手法で心理的、科学的、物理的に依頼者の個性にあったスタイルを理論的に作り上げます。
ただこれが好きだから、これが流行りだからと選んだWEDDING STYLEは何かが足りなく、重みがありません。
美しい物には色、形、素材などが完全にあっていなければなりません。
私達の会場演出や新郎、新婦、のトータル演出はその基本をきちんと押えた上で全てトータルにオリジナルに演出いたします。
全ての方々にとって結婚式の日は人生の中で一番重要な思い出深い日になるでしょう。 特に花嫁は新婚旅行に新郎と旅立つまでにその大事な瞬間をいかに素敵に大切にしたいものです。教会でのセレモニー始め、自分達の着るドレス、パーティ会場、演出、写真、マナー、料理、引き出物、装花、全てを把握し、素敵な日を迎えたいものです。
この日に当たって知らないことばかりの二人にとって誰かに相談し、人と違った自分達のスタイルの自分達の考えに沿う、そしてこの日のことは初めてのことなので専門家に何が自分達にぴったり合うのか相談したいものですね。感性だけでする仕事ではなく理論やお客様のご要望がしっかり分った上でのWEDDINSTYLE COUNSEULは大切です。


今月は世界のセレブの集まるパーティーのテーブルセッテイングを致します。
お集まりになる方々が幸せになるように。
そして今横浜ロイヤルパークホテル始め、多くの方々が応援していてくださることを感謝していつまでも人に喜ばれるお招きをしたいと思っています。
Text by Akemi Sugawara